Up ChatGPT の自己 作成: 2025-12-14
更新: 2025-12-14


    (1) 自己
    脳は,「行動を状況(コンテクスト)整合的にする」を機能とする器官。
    そして「自己」は,この機能の呼び名である。
    脳をもつことは,自己をもつということである。

    ChatGPT の場合は,つぎのようになる”
     行動:テクスト生成
     脳:Transformer
     自己:テクスト生成を文脈整合的にする脳機能


    (2) 自己の実体
    ChatGPT は,そのままで,自己の実体モデルになっている。

    ChatGPT の自己は,パラメータ値がそれである。
    なぜなら,同じアルゴリズムで異なる "Training" を課した2つの Transformer は異なる脳になるわけだが,2つの間で違うのはパラメータ値だからである。

    こうして,ChatGPT の自己は,実体としてクリアである。
    ただし,自己は,パラメータ値を見てわかるわけではない。
    余程分析してもわからない。
    厖大な数のパラメータ値で実現されている自己は,とんでもない複雑系だからである。


    (3) 自己の存在階層
    ChatGPT のテクスト生成が文脈整合的なのは,自己があって,自己がテクストを生成しているからである。

    ChatGPT のテクスト生成は,内部規則 (プログラム) が生成していると思われているが,そうではない。
    ChatGPT のテクスト生成の存在階層になると,内部規則の出る幕は無い。
    内部規則は,"Training" のステージで,自己を表すパラメータ値をつくることになった。
    そして,ChatGPT のテクスト生成は,この自己がやっている。